いけずな街の魅力をご紹介
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週刊現代 プロフィール
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ジェフ氏は言う。「住みつく人には冷たいけど、京都人は学生と外国人には何でも教えてくれる」。二人合わせて在京歴70年。いけずな街の魅力を知る二人の観光大使が、京都の街と人を大いに語る。
まずは歩いて回りたい
ジェフ 京都は「歩く町」です。八坂神社から松尾大社まで、京都市街を東西に貫く四条通は約8キロ、南北に走る地下鉄烏丸線が約14キロ。広すぎず、歩きたい人にはちょうどいいですよね。
ランディー そうそう、西へ東へと自由気ままに歩いても迷うことがありません。
ジェフ 町が碁盤の目になっているので、まっすぐ歩けば必ず大通りに出られますからね。そしてちょっと細い道に入ると風情ある建物や店があったりして、何かしら発見がある。「えっ! こんなところに爪楊枝専門店?」って。
ランディー だから、雑誌やガイドブックによくある「おすすめコース」をそのまま辿る人はすごくもったいないと思うんですよね。
ジェフ 例えば、京都に住んでいるほとんどの人は、京都タワーに上ったことないと思う。
ランディー 私は京都で一番有名な清水寺にも一度も行ったことないよ。京都で清水寺に行く人って近くに住んでる人、店がある人くらいじゃないの?
ジェフ 京都には17の世界文化遺産があります。そのうち、歩いて巡りやすいのが仁和寺と龍安寺、そして金閣寺。メインの通りはいつも観光客でいっぱいですが、少し裏に入るとがらりと変わる。
特に仁和寺の裏山はいいですよ。御室八十八ヶ所霊場と呼ばれる、四国八十八ヶ所全霊場のお砂を持ち帰って地中に埋め、お堂を立てた巡拝コースがある。
ランディー 実際に四国を巡礼したのと同じご利益があるというスポットですね。四国を歩くと何十日もかかるけれど、ここなら2時間くらいで回れてしまう。
ジェフ 運動にもなるし、京都市街を一望できる場所もある穴場です。山で世界遺産といえば、鳥獣戯画で有名な髙山寺も素敵です。
紅葉の時期は人が押し寄せますが、新緑の季節は恐らく世界遺産の中でももっとも人が少ない。青いもみじに陽が注ぐ様もまた美しいものです。
市街の外れにあるので電車とバスを使って行くことになりますが、こういう場所こそひとつ前で降りて歩いたりしますね。
ランディー 私も同じです。住宅街にも明治期に建てられたような古い家屋があって、一本の桜の木が咲いているような風景に出会える。桜の名所もたくさんありますが、それとは違う感動があるんです。
(画像)
平安神宮Photo by GettyImages
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