自然史学 【2019 6 19】
宜しくお願いします。
これから昆虫たちの季節になりますね。私は虫苦手なので本当に勘弁です。。
時代さん、羽が水玉模様の珍しいハチ?を見つけました。なんて名前の昆虫か見当つきますか?
これから書くのは 今現在起こっている事実です。
・昆虫種の40パーセント以上が、この数十年で絶滅の危機に瀕している
・自然界の植物の 約89パーセントが昆虫によって受粉されている
・鳥類の約60パーセントが昆虫を主食としている
・世界の食料の90%を担う100種の作物、そのうちの70種以上がハチによって受粉されている
ハチの消失は 簡単に言ってしまえば果実、ナッツ類 コーヒー豆の消失に繋がる。
これらの作物は主な受粉をハチに頼っているから。
そして牛乳 バター チーズといった乳製品、牛肉でさえも食べれなくなるかもしれませんね。
牛 羊 ヤギの主食である干し草(アルファルファ)もハチによる受粉が行われています。コスト削減のためにアーモンドの殻を餌に混ぜますが、
アーモンド等ナッツ類もハチによる受粉の代表格なんです。
トイレットペーパー、衣服、赤ちゃんのオムツでさえ化学繊維になるでしょうね。 自然由来のコットンもハチによる受粉です。
ハチの消失は絶望的な規模の価格変動 飢饉 経済破綻を引き起こします。ハチによる受粉作業は、人の手による労働という形に変化します。かつてアメリカが黒人奴隷に綿花の栽培をさせていたように。
神の思し召しか、ハチによって受粉が行われる作物の多くが
人間の必須ミネラルである ビタミンA.C.E、鉄分、カルシウム、フッ素、脂質を担っているのも事実です。
90パーセントの作物を失った75億人の地球人はどうやって生きていくのでしょうか。
人類が農作物を栽培してきた歴史の中で ここまでの昆虫の大減少は初めてです。
旧約聖書より出エジプト記 では
モーゼに率いられてエジプトを脱出したイスラエルの民が
神の約束された地「カナアン」を「乳と蜜の流れる地」と呼んでいます。
乳と蜜。魅惑の甘さと栄養価の高さは豊かさと恵みのシンボルだった、と聞いています。
今人類はこの2つを失いかけている。
でも今の世界は人が生物種の頂点に君臨してる
科学技術の発展のおかげで代わりなんていくらでも作れるし 気持ち悪い虫は死滅すればいい
他にも極度の乾燥状態に耐えれる耐久卵、ネムリユスリカの幼虫も
人間の血液や細胞を乾燥状態で何十年も保存する技術に応用できると期待されています。
カブトムシの幼虫は腐葉土で育ちます。腐葉土には雑菌が多い。そのためカブトムシディフェンシンによって体内で病原菌を殺しているのです。
ネムリユスリカは 少しでもライバルがいない環境で生まれ、育つために究極の乾燥状態に耐える能力を得ました。
岩盤の水溜まりに産卵し、水が溜まっている間だけ成長するのです。 そして乾季が訪れ、水が蒸発してしまうと他の生物は死にますが、ネムリユスリカはミイラ状態でも生きていられる。
また8ヶ月もすれば雨が降流でしょう。そのとき、ネムリユスリカは再び成長を開始します。
昆虫だけじゃない。
植物を含め、生物には表面上の価値だけでは無く、潜在的な価値が必ずあります!
あらゆる生物が あらゆる生き方をし 子孫を残し繁栄してきた。
生物たちが持っている独自の形質は、バイオサイエンスという形で人類の医療技術の発展に拍車をかけています。
人間が0から生み出した薬なんてものは存在しません。
天然物などから抽出された化合物が主要成分となり、高度に利用することで、初めて医薬品になるのです。
生物たちが生存をかけて合成する物質が 人間にとって多様な場面で利用されているんです。
自然保護官(レンジャー)とかじゃないかな 野生の鳥獣の扱いを完璧に心得ている